人は、正しいと思って意思決定するが、実際は正しいと信じているに過ぎない。そして、これを書いている私も、正しいと信じてるに過ぎない。
入手できる情報や考え方が変われば、正しいか間違いかの判断さえ変わる。
情報が多すぎる
フランスの経済学者ジョルジュ・アンデラが測定した人類の加速度的に増える情報量。
- 2倍 / 1~1,500年(1,500年)
- 4倍 / 1,500~1,750年(250年)
- 8倍 / 1,750~1,900年(150年)
- 自乗 / 5年(コンピューター時代)
- 自乗 / 1年(インターネット時代)
意思決定するための情報ではあるが、現代ではあまりにも多すぎる。
都合のいい1~2%で判断する
膨大な情報の内、目に入るのはごく一部、更に、脳で眼に入る情報を一度に処理できるのはわずか1~2%に過ぎない。
しかし、眼に入った情報は既に自らに都合のいい偏った情報になる(認知バイアスがかかる)ことが多い。
認知資源は限られているため、少ない認知資源で結論に達する(意思決定のヒューリスティック)が、その資源が偏っていると判断を誤りやすい。
人の行動は限定的
「経済人」は、「もっぱら「経済的合理性」にのみ基づいて、かつ個人主義的に行動する(するだろう)」と想定されたものの、実際の人の行動は想定してきたほどには「経済合理的」ではなかった。
人は想定したモデルで説明できない経済活動を行い、損得を度外視する価値観で行動したり、自分よりも集団・社会を重視し、他者を尊び自分を捨てるような行動すらとる。
そんなことから、人の行動は「行動経済学」として研究されるようになってきている。
アインシュタイン[show_more more=《詳細》 less=《詳細を隠す》] 物事の真の姿など我々は決して知りえない、決して。[/show_more]
(参考:新版 魔術師たちの心理学、情報インデックスの計量、Economic Review、Wikipedia「経済人」、合意形成プロセスの研究)